導入事例インタビュー① 小牧市民病院様

小牧市民病院 内科部長 兼 医療情報システム室長 近藤 泰三 医師

インタビュアー 小原メディカルサービス代表 小林 孝弘
(取材日2013年12月10日)

小林:本日はお忙しいところお時間をいただきありがとうございます。いよいよ小牧市民病院様での導入が始まりましたが、本日は導入までの経緯や看護配置マイスターをお選びいただいた理由などをお聞かせいただければと思います。どうぞよろしくお願いします。

まず始めに、我々のことはどちらでお知りいただいたのでしょうか?

近藤先生1 2年前のホスピタルショウのセミナープログラムで見かけたのが最初です。それまで看護師勤務表を題材にしたセミナーなど見かけた事無かったですし、内容を見て、真剣に取り組もうとしている意志を感じました。実際にセミナーは満員でしたよね?勤務表の分野はあれくらい要望多いんですよ。

うちの病院のように複雑な勤務表に対応できるのは、どこさがしても無いだろうと思っていたのですが、プログラムを見て、ひょっとしたらやれるかも?と思ってブースに顔を出してみました。

当時使用していた勤務表ソフトも比較的良く出来ていて、ラダーに依る組み合わせとかにも対応していたのですが、組めなくなると、途中で生成を停止してしまって、結局使えませんでした。

小林:当社の看護配置マイスターは与えられた諸条件を最大限に実現させるべく世代交代とその評価を行い生成を進める方式ですから、生成途中で停止することはありません。それを評価していただいたということですね。

今回導入の際には、様々な角度から必要事項をまとめて、幾つかのメーカーにアンケートをお願いしました。たとえば “2交代と3交代の混在が可能か?”というのがありました。そこに丸を付けて来たメーカーさんが、OMSさん以外にもう1社あったんですが、全然考え方が違っていて、まさかひとつの病棟で混在しているとは思っていなかったようでした。

小林:当社も最初は、プログラムとして2交代と3交代のどちらでも対応できる必要があるというテーマで進めていたのですが、実際の病棟様の状況を取材すると、一つの病棟内で2交代と3交代の混在と言うケースは小牧市民病院様以外にも存在しています。より現場に近い発想での開発を掲げる当社としては、ぜひともコレを実装したいとプログラム改修を重ねて実現させた機能です。

近藤先生2 先日もある師長と話していたら、「一人だけ3交代でやりたいと言っていて、なんとか混ぜて実現している」と言ってました。その病棟は58人くらい居て、一人だけ3交代。3交代をつくると、もう一人深夜の相手を作らなければいけないので大変です。ほかにも、昼間だけの人もいるし、時間もメチャクチャ・・・それ全部受け入れているのが現状です。

「2交代3交代の混在、そんなのダメよ」と言っちゃえば済む話なんでしょうけど、それを言ってしまうと看護師さんが居なくなってしまう。その結果苦労するのが師長さんです。話を聞くと、その複雑な勤務表を作るのに1週間位時間を使っているということで、それはさすがに無駄じゃないか?と思っていました。しかも役職者は残業が付かないですから。

小林:勤務表作成そのものもそうですけど、師長さんは看護以外、その周辺の仕事をすごく沢山されてますから。

ですから、説明に来てもらって、病棟1つをテストで生成してもらった結果、とりあえず動くものだなということがわかりました。完全な勤務表など自動生成できる訳はありませんから、修正を加えて完成させられるベースが出来れば良いと考えています。たとえば、ラダーは低いけどこの子は優秀だから大丈夫。という判断はソフトでは無理があるでしょう?

小林:仰る通りです。多岐に渡る条件全てを実現できる勤務表というのはほぼ不可能と言って良いですから、その実現出来なかった条件をリスクとして提示しつつ、最終的な調整は師長様に行っていただく必要があると考えています。リスクの受容と回避までも自動化させてしまうと無駄に複雑になるばかりでなく、全てのリスクを検討したという事実が無くなってしまいますから。
すごく新鮮だったのは、外来も自動生成というお話をいただいたことなのですが、そういう視点でも探されていたんですか?

外来は人数も多いし、パートやアルバイトも多いのでその辺りがとても難しいです。終わりの時間はまちまち、正職員は5時から当直に入ってしまう、その時には2人しか居なくなるので、誰か付けなければ行けない…とか、病棟とは違った制約があります。

普通の病棟もまともに出来ないところに、そんな話をしても仕方ないでしょう?自動生成自体ははどのソフトもやりますよ。その精度をどこまで求めるかという部分の違いです。ですから既存の他のソフトで満足している病院も多いと思います。そんな状況の中で、設定の細かさをこれほどアピールしているところは、御社の他に無かったですね。

小林:病院の内部に居る我々の立場を最大限活かせるシステムを作ろうと、数多くの師長さんに取材させていただき、それを実現させようとした結果、簡単な質問事項に応えてゆくだけの条件設定ではダメだということになりました。例えば、夜勤に連続は3日まで、といった場合、3日が上限なのか、それとも極力3日に近づけるのかでは条件としてはかなり異なってきます。その辺りはとても拘ったところです。たとえその条件が生成結果に反映できなかったとしても、正しいリスクとして表示される訳ですから、生成結果そのものは大きな意味があると考えています。ですから、条件設定の緻密さを評価していただけると、とても嬉しいです。

ところで、我々が注目されたのは7対1への対応というのもあったのでしょうか?

近藤先生3 最初はあまり重要ではなかったんです。当時重要だったのは、先ほどのような複雑な条件を処理出来るかということでした。その上に、先日から今度7対1が入ったというところで、そちらの方面の集計がシビアになってきました。同様に事務の方もデータ取るのが大変で、手作業じゃ無理だ!という話になって、今回の導入が予想以上に早く進む結果となりました。

小林:なるほど。医療事務の皆様には様式9へ出力だけではなく、4ヶ月先までの勤務表シミュレートに基づく各種看護要件を監視する機能“要件監視”がお役にたてそうです。

そう、看護の現場のニーズはもちろんだけど、スタッフがやる気のないところは、多分このシステムに興味は無いと思います。うちもそうだけど、今手がけてらっしゃる他の病院もスタッフにやる気があるでしょう?現状を何とかしたい、そういう病院にとっては、興味があるシステムだと思うよ。

小林:当社も小牧市民病院様の勤務表システムを納入させていただくことによって、システムを一段と成長させる事ができたと考えています。今後、さらに期待に添えるよう頑張って参りますのでよろしくお願い致します。本日は貴重なお時間ありがとうございました。


小牧市民病院
【 小牧市民病院様概要 】
愛知県小牧市にある健診センターをあわせ持つ尾張北部医療圏では唯一のDPC医療機関群Ⅱ群適用、病床数558床の市立総合病院。25の標榜科を持ち命救急センターも併設。
1日平均外来患者数 1,568人/日、1日平均入院患者数 467人/日(平成24年度統計)
医師(専攻医、研修医を除く)108人、看護師528人、薬剤師21人、技術員112人、事務42人の計811人(平成25年4月1日現在)
〒485-8520 愛知県小牧市常普請1-20
http://www.komakihp.gr.jp/