導入事例インタビュー⑤ 社会福祉法人恩賜財団済生会支部 東京都済生会中央病院様(東京都)

看護部 皮膚・排泄ケア認定看護師 看護師長
伊藤 美絵 様

看護部 事務局 係長
中園 芳美 様

インタビュアー マトリクス 代表 小林 孝弘
(取材日2018年4月3日)


小林:本日はお忙しい中お時間をいただきありがとうございます。済生会中央病院様に導入させていただいてからちょうど一年が経過致しました。本日は導入までの経緯や1年間ご利用いただいての感想などをお聞かせいただければと思います。どうぞよろしくお願いします。

まずはシステム導入の経緯についてお聞かせください。他社様のシステムをご使用になられていたと思いますが、何か問題意識とかございましたでしょうか?

中園:以前の勤務予定作成は師長が手作業で行っていました。スタッフの勤務希望をできるだけ尊重し、7:1の日勤・夜勤に過不足がないよう、また看護能力においても均等化されるよう調整して作るので作業にはものすごく時間がかかっていて、1日3~4時間くらい、それを数日に渡って作っていました。最初のNM(看護マイスター)説明では条件を設定すれば自動作成が出来て、さらに自動作成された数パターンの中から選ぶことが出来るという事でした。勤務表作成にかかる時間が短縮できれば、その時間を本来の師長としての管理業務に充てることが出来るのではないかと考えました。

小林:ご紹介させていただいたのち、一部の方に試用していただくとともに自動生成のお試しもやらせていただいたと思いますが、最終的にどの辺りが決め手になったのでしょうか?

伊藤:今までは、夜勤時間を計算してから、夜勤を何名で組めばよいのか、夜勤専従を何名にしたらよいかなど、先に手作業で計算し、作成していました。今回のシステムは、自動計算してくれるため、とても良いと思いました。また、以前はエクセルファイルで勤務表を作成し、その後電子カルテのシステムに手入力するなど、2度手間で、勤務表作成に2倍、3倍の労力がかかっていました。今回のシステムでは、勤務希望も反映され、転記がないことで、間違いもなくなり、本当に導入してよかったと思います。

中園様 中園:私の場合は勤務表の確認作業ですね。以前は勤務表と様式9を1日1日指で辿り、間違いが無いか照らし合わせていました。複雑な勤務になると2人で読み合わせをしながら半日くらいかけて確認する事もありました。NMシステムは同一画面上で勤務と様式9に反映される時間を照らし合わせる事が出来るので作業が大幅に省略することができると思いました。

小林:イベント機能は時間管理上うまく使えていらっしゃいますか?

中園:定例の会議や委員会に関しては繰り返し入力、研修は月ごとにイベント入力をしておいて、参加メンバーは各部署の師長さんたちに入れてもらっています。病棟ごとのイベントに関しては師長さんにイベントの作成からお願いしています。イベントの入力についてはマニュアルを作り「きちんと入力がされていないと正しい様式9が作れませんよ」とお知らせしています。

小林:イベントがシステム上管理されていて参加者が登録されていて時間数も引かれるカタチが作れるというのが意味のあることのような気がします。自動作成についてなんですけど、どうでしょうか?

伊藤様 伊藤:本当に楽ですね。私は、このシステムを信頼しきって使わせていただいております。自動作成で勤務表を作成した時に、必ず、達成率を確認します。最近は、自動作成のボタンを1回か2回押すと達成率99.8%位まで示すので、その後に評価を確認し、問題なさそうなら採用することにしています。ただ、最終的には自分の目で確認し、多少修正はしています。自部署では毎月8日に勤務希望を締め切り、その後自動作成ボタンを押すと、その日に出来上がってしまいますね。

小林:そういう状態になるにあたって、コレが効いたのかな?というのはありましたか?

伊藤:導入した直後は、色々設定する事が多く大変でした。導入して3か月位は、設定を細目に変更しながら勤務表を作成していましたが、それ以降は、順調に作成できるようになりました。

小林:体感的に作業量はどのくらい減りましたか?

伊藤:勤務表作成は、今までの負担が大きかったので9割位楽になりました。

小林:本当ですか!!!ありがとうございます。

伊藤: 残りの1割は、やっぱり自動作成といっても、100%完璧なものはできないので、微調整が必要という点でしょうか。勤務希望やイベントが重なり過ぎると、例えば、新人を二人以上夜勤に組まないように設定していても、新人が二人夜勤になっていたり、反対に、6年目以上の看護師だけの夜勤とかもあります。そこは、一旦確認し、微調整が必要になります。強いて言えば、日勤も夜勤もバランス良くスタッフを組んでもらえるといいなという希望はありますね。

小林:プリセプターとプリセプティの組み合わせってお有りでしたっけ?導入時は夜勤でできるだけくっつけたいというのを、くっつけるならくっつける。くっつかないのは許さないという指定しか出来なかったんですが、今は月何回以上くっつけるというのが出来るようになりました。そういうご依頼が多かったので機能追加をさせていただいたんですけど。ちょっとお試しいただけると良いかも知れません。あと何かこういうことが出来れば良いのにというのはございますか?

中園:スタッフの異動予定が、一人ずつでないと入力できないですよね。たとえば、入職者や異動者が多数の時はエクセルなどに必要情報を入力して、そのデータが一括でシステムに移行できたら便利かなと思うのですが、、、。

小林:そこちょっとご説明不足だったかも知れません。名前だけは入れる必要があるんですが、名簿にエキスポート、インポートという機能があります。

中園:そうなんですね!これから新採用者の情報を入れて行かなければならないので知ることができて良かったです。名前だけ先に入っていれば細かい情報はエクセルで出来るという事ですよね。まだ名前とIDNo.しか入力していないので、必要な情報はこれで入れればいいですね。

小林:伊藤師長さまは凄く使いこなしていただいて感謝なんですけど、一方でそうでない師長様いらっしゃると思うんですけど、その辺の何で違いが出るのかというか、もっとこうしたらいいのにとか、我々としてこういう努力が足りないとかありますでしょうか?

伊藤: 部署の配置のスタッフ数は少し関係していると思いますが、やっぱり条件の設定でしょうか。条件をたくさん設定し過ぎると、その分達成率は低くなるので、スタッフの配置バランスが悪くなったりします。また、完璧なものができると期待し過ぎてはいけない事ですかね(笑)
自動作成で、全体的には、配置バランス良く組めていると思いますが、たまに、バランスが悪いときがあります。例えば、リーダーの設定でも、ベテランのリーダーもいれば、経験が少ないリーダーもいるので、もう少し、能力レベルの設定が細かくできると良いなと思います。

小林:今3段階ありますね。リーダー一般初心者ですね。理想と現実というのがあって、大事なのは現実でやることなんですよね。これだけ置きたいっていうのではなくこれだけ置けるっていう。レベルを分けたところで現実的にそれが置けるというのであれば可能ですし、可能じゃなければちょっと緩和するという形になるんですけど。

今おっしゃられた部分、病棟様ごとに増やしたりできますので、たとえば今3段階しかないんですけど、ここにで増やしていけるんですよ。ただ、それを増やしたからといってそのまま反映されるわけではないので、それを条件に反映して行かなければいけません。リーダー1は何人とかリーダ−2は何人とか、リーダ−1と初心者1は一緒にしないとか…その辺は仰っていただければサポート致します。

伊藤様、中園様

伊藤:多分、どの師長も、勤務表の中で一番重要視しているのは、夜勤者の配置バランスではないかと思っています。自動作成で夜勤が上手く組めてないと、自分で最初から組んだ方が早いと思い、夜勤を組んでから、自動作成してる師長もいますね。

小林:夜勤はどうしても手修正しづらいですからね。

伊藤:私は、もう自動作成にお任せしています。ベテランばかりの夜勤でも、たまにはいいかなって思い、そのままにしています。

中園:すべての細かい条件までクリアしようとすると、なかなか思い通りの勤務表ができないこともありますよね。やはり多少は妥協する心も必要なんでしょうかね(笑)

伊藤:そういうのありますね。これなら大丈夫かなって自分の妥協点があったりするので。
師長の皆さんの性格も多少影響ありますね。きっと(笑)私の中での、妥協点もあるので、そこをとりあえずクリアしていれば良いかなと思っています。

小林:サポート体制についてはいかがでしょうか?

伊藤: 導入時期は、細かくサポートしてくれたので、条件設定も上手くできるようになりました。その後も定期的に時間を作っってくださり本当に助かりました。やっぱり、条件設定がすごく大事ですし、条件設定が上手くできないと、導入には至らないと思います。本当にサポート体制は良かったと思います。

小林:システムに関しましては導入ではなく維持管理がもっとも重要だと考えております。今後とも抜かりなくサポートさせていただきますのでどうぞよろしくお願いします。本日は貴重なお時間をいただきどうもありがとうございました。


社会福祉法人恩賜財団済生会支部東京都済生会 東京都済生会中央病院
【 社会福祉法人恩賜財団済生会支部東京都済生会 東京都済生会中央病院様 概要 】
日本全国に存在する済生会病院の中核的施設。2015年12月に創立100周年を迎えた。
許可病床数/一般病床535床 機能評価/一般500床以上(平成30年5月1日現在)
〒108-0073 東京都港区三田一丁目4番17号
https://www.saichu.jp

13対1病棟の看護配置上の留意点(2017.3.1)

 師長様より、ご自分が管理する病棟が満たすべき看護配置基準につき、どこをどう調べて良いか分からない、というご相談をしばしばお受けします。そこで、13対1病棟を例にとり、満たすべき看護配置基準の調査方法について、以下に書かせていただきました。(※本コラム掲載時点の情報となりますのでご注意ください)


ポイント1:どこを調べればよいか?


厚生労働省「平成28年度診療報酬改定について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106421.html

ここに現行の診療報酬制度に関する全ての情報があります。チェックすべきは、以下の2項目です。

「(5) 1 基本診療料の施設基準等の一部を改正する件(告示)」
ここには、満たすべき看護配置基準に関する情報があります。

「(5) 2 基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)」
ここには、満たすべき看護配置基準の考え方に関する情報があります。


ポイント2:満たすべき看護配置基準のチェック


 厚生労働省「平成28年度診療報酬改定について」の「(5) 1 基本診療料の施設基準等の一部を改正する件(告示)」PDF14ページ目より、13対1入院基本料の看護配置基準につき以下の記述があります。

(以下引用)
ハ 十三対一入院基本料の施設基準
①当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数は、常時、当該病棟の入院患者の数が十三又はその端数を増すごとに一以上であること。ただし、当該病棟において、一日に看護を行う看護職員の数が本文に規定する数に相当する数以上である場合には、各病棟における夜勤を行う看護職員の数は、本文の規定にかかわらず、二以上であることとする。
②当該病棟において、看護職員の最小必要数の七割以上が看護師であること。
③当該病棟の入院患者の平均在院日数が二十四日以内であること。
※原本は縦書きです。


満たすべき基準は分かりましたが、考え方が分かりません。そこで、次の項目です。


ポイント3:満たすべき看護配置基準の考え方のチェック


厚生労働省「平成28年度診療報酬改定について」の「(5) 2 基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)」PDF21ページ目より、看護配置基準の考え方について以下の記述があります。

(以下引用とコメント)
(2) 看護要員の数については、次の点に留意する。
ア 看護要員の数は、届出時の看護要員の数とする。
イ 当該届出病棟に配置されている看護要員の数は、1勤務帯8時間で1日3勤務帯を標準として、月平均1日当たりの要件を満たしていること。なお、出産、育児又は家族介護に関する休業等が確保されるよう配慮を行うこと。
ウ 看護要員の数は、病棟において実際に入院患者の看護に当たっている看護要員の数であり、その算定に当たっては、看護部長等(専ら、病院全体の看護管理に従事する者をいう。)、当該保険医療機関附属の看護師養成所等の専任教員、外来勤務、手術室勤務又は中央材料室勤務等の看護要員の数は算入しない。
ただし、病棟勤務と外来勤務、手術室勤務、中央材料室勤務又は集中治療室勤務等を兼務する場合は、勤務実績表による病棟勤務の時間のみを看護要員の数に算入することができる。
オ 臨時職員であっても継続して勤務に服する者は、給与の支払方式が日給制であるか否かにかかわらず、看護要員の数に算入することができる。ただし、継続勤務については、特に被保険者証等により確認する必要はなく、実態に応じて判断すること。なお、職業安定法(昭和22年法律第141号)の規定に基づき、職業紹介事業を行う者からの紹介又は労働者供給事業を行う者からの供給により看護要員を雇用した場合、労働者派遣事業の適切な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和60年法律第88号)に基づき、紹介予定派遣として派遣された場合及び産前産後休業、育児休業、育児休業に準ずる休業又は介護休業中の看護要員の勤務を派遣労働者が代替する場合は、雇用期間にかかわらず看護要員の数に算入することができる。また、看護補助者の雇用形態は問わない。(派遣職員を含むが、指揮命令権が当該保険医療機関にない請負方式等を除く。)

【ヒント】
看護要員とは、看護師または准看護師または看護補助者のことを差します。
看護職員とは、看護師または准看護師の事を差します。

カ 病棟単位で算定する特定入院料(区分番号「A317」に掲げる特定一般病棟入院料を除く。)に係る病棟並びに「基本診療料の施設基準等」の別表第三に規定する治療室、病室、短期滞在手術等基本料1に係る回復室及び外来化学療法に係る専用施設に勤務する看護要員の数は、兼務者を除き算入できない。
キ 看護補助者の数については、次の点に留意する。
(イ) 看護補助者の数を算出するに当たっては、看護職員を看護補助者とみなして差し支えない。なお、入院基本料等の施設基準に定める必要な数を超えて配置している看護職員を看護補助者とみなす(以下「みなし看護補助者」という。)場合には、看護職員の勤務実績に基づいて、実際に勤務した看護職員の総勤務時間数から、当該届出区分において勤務することが必要となる看護職員数の総勤務時間数を差し引いた数を、看護補助者の勤務時間数として算入する。
(ロ) 小児病棟又は特殊疾患入院施設管理加算を算定している病棟等において小児患者の保護に当たっている保育士は、看護補助者の数に算入することができる。ただし、小児入院医療管理料の加算の届出に係る保育士については、看護補助者として算入することはできない。
(ハ) 主として事務的業務を行う看護補助者を配置する場合は、常時、当該病棟の入院患者の数が200又はその端数を増すごとに1以下であること。主として事務的業務を行う看護補助者の数の算出に当たっては、当該保険医療機関の院内規程において、看護補助者が行う事務的業務の内容を定めた上で、1人の看護補助者の延べ勤務時間数のうち事務的業務が5割以上を占める看護補助者を、「主として事務的業務を行う看護補助者」として算入すること。また、主として事務的業務を行う看護補助者については、当該病棟において事務的業務以外の業務を行った時間数も含めて、当該看護補助者の勤務時間数を算入すること。
ク 1か月以上長期欠勤の看護要員、身体障害者(児)に対する機能訓練指導員及び主として洗濯、掃除等の業務を行う者は看護要員に算入しない。

(3) 夜間における勤務(以下「夜勤」という。)については、次の点について留意する。
「夜勤」とは、各保険医療機関が定める午後10時から翌日の午前5時までの時間を含めた連続する16時間(以下「夜勤時間帯」という。)の間において、現に勤務することをいい、当該夜勤時間帯に現に勤務した時間数を「夜勤時間数」という。なお、各保険医療機関において、当該夜勤時間帯を定める場合には、夜勤時間帯以外の時間帯(以下「日勤帯」という。)が、夜勤時間帯と重なる時間が、当該日勤帯の2分の1以下とすること。
イ 看護要員の名簿及び勤務実績表により、各病棟(精神病棟入院基本料の特別入院基本料等以外の特別入院基本料等を算定する病棟を除く。)ごとに次の要件が満たされていること。
(イ) 看護要員は、常時2人以上であること。
(ロ) 一般病棟、結核病棟及び精神病棟においては、看護職員を2人以上配置していること。(精神病棟入院基本料の特別入院基本料等を除く。)
(ハ) 療養病棟においては、看護職員1人と看護補助者1人の計2人以上の配置であっても差し支えない。

(ニ) 一般病棟、結核病棟及び精神病棟において、看護職員を2人以上配置している場合にあっては、緊急時等やむを得ないときは、看護補助者が夜勤を行うことができる。
(ホ) (イ)から(ニ)までの要件を満たしている場合は、曜日や時間帯によって、夜勤の従事者が変動することは差し支えない。
特定入院料(地域包括ケア入院医療管理料を除く。また、小児入院医療管理料4、特殊疾患入院医療管理料又は児童・思春期精神科入院医療管理料については、病棟単位で算定する場合に限る。)を算定している病棟に係る看護要員は、夜勤時間数の計算対象としないこと。
エ 夜勤に従事する看護職員(療養病棟入院基本料を算定する病棟にあっては看護要員)の月当たり延夜勤時間数は、1か月又は4週間の当該夜勤時間帯に従事した時間数をいう。
月平均夜勤時間数は、同一の入院基本料を算定する病棟全体(同一の入院基本料を算定する複数の病棟(看護単位)を持つ病院にあっては、当該複数の病棟を合わせた全体)で届出前1か月又は4週間の夜勤時間帯に従事する看護職員(療養病棟入院基本料を算定する病棟にあっては看護要員)の延夜勤時間数を夜勤時間帯に従事した実人員数で除して得た数とし、当該月当たりの平均夜勤時間数の直近1か月又は直近4週間の実績の平均値により、72時間以下であること。すなわち、月平均夜勤時間数は、同一の入院基本料を算定する病棟全体で計算するものであり、病棟(看護単位)ごとに計算するものではないため、病棟(看護単位)ごとに月平均夜勤時間数が72時間以下である必要はないものであること。
また、新規届出直後においては、当該病棟の直近3か月間又は12週間の実績の平均値が要件を満たしていれば差し支えない。


【ヒント】
新規届出直後の扱いについては、該当の場合、厚生局に要確認

なお、療養病棟入院基本料1を算定する病棟の看護要員については、この限りではないこと。
カ 月平均夜勤時間数の計算に含まれる実人員数及び延夜勤時間数については、次の点に留意する。

【ヒント】
平均夜勤時間数=延夜勤時間数/実人数

(イ) 専ら夜勤時間帯に従事する者(以下「夜勤専従者」という。)は、実人員数及び延べ夜勤時間数に含まないこと。
(ロ) 夜勤時間帯に看護要員が病棟勤務と外来勤務等を兼務する場合は、当該看護要員が夜勤時間帯に当該病棟で勤務した月当たりの延べ時間を、当該看護要員の月当たりの延べ夜勤時間(病棟と病棟以外の勤務の時間を含む。)で除して得た数を、夜勤時間帯に従事した実人員数として算入すること。


【ヒント】
病棟以外の部門で夜勤時間数を発生させた場合、当該スタッフの実人数カウントは目減りする

(ハ) 7対1入院基本料及び10対1入院基本料の病棟の実人員数及び延べ夜勤時間数には、月当たりの夜勤時間数が16時間未満の者は含まないこと。ただし、短時間正職員制度を導入している保険医療機関の短時間正職員については、月当たりの夜勤時間数が12時間以上のものを含む。
(ニ) 7対1入院基本料及び10対1入院基本料以外の病棟の実人員数及び延べ夜勤時間数には、月当たりの夜勤時間数が8時間未満の者は含まないこと。

週当たりの所定労働時間は、40時間以内であること。
ク 夜勤専従者の夜勤時間については、夜勤による勤務負担が過重とならないよう十分配慮すること。
ケ 上記(2)のアからクまで及び(3)のアからクまでに係る看護要員の配置数、人員構成及び夜間勤務に係る具体的な算出方法等については、別添6の別紙5の例を参考とすること。

(4) 看護の勤務体制は、次の点に留意する。
ア 看護要員の勤務形態は、保険医療機関の実情に応じて病棟ごとに交代制の勤務形態をとること。
イ 同一の入院基本料を算定する病棟全体で1日当たり勤務する看護要員の数が所定の要件を満たす場合は、24時間一定の範囲で傾斜配置することができる。すなわち、1日当たり勤務する看護要員の数の要件は、同一の入院基本料を算定する病棟全体で要件を満たしていればよく、病棟(看護単位)ごとに要件を満たす必要はないため、病棟(看護単位)ごとに異なる看護要員の配置を行うことができるとともに、1つの病棟の中でも24時間の範囲で各勤務帯において異なる看護要員の配置を行うことができるものであること。なお、各勤務帯に配置する看護職員の数については、各病棟における入院患者の状態(重症度、医療・看護必要度等)について評価を行い、実情に合わせた適正な配置数が確保されるよう管理すること。
ウ 特別入院基本料を算定している保険医療機関については、各病棟の看護要員数の2割を看護師とすることが望ましい。

上記をもとに、正しい看護配置がなされていることを証明する書類が、様式9です。

ポイント4:様式9への会議時間等の計上


病棟勤務管理においては、上記に基づき作成された勤務表をもとに、様式9を作成することになるわけですが、会議時間等の計上には注意が必要です。診療報酬改定の度、細かい解釈が変更になります。平成28年度診療報酬改定時点の解釈を下記にまとめました。

【計上可能なもの】
  • 病棟勤務中の休憩時間
  • 病棟外部門と兼務した場合の病棟勤務した時間帯
  • 研修・会議 施設基準を満たすために必要な月1回程度定期的に開催される、院内感染防止対策、褥瘡対策、安全管理のための委員会 及び安全管理体制確保のための職員研修
  • 病棟の管理業務を行う看護師長の勤務時間
【計上できないもの】
  • 残業時間
  • 研修・会議 (原則不可但し前述の研修・会議を除く)
  • 専ら病院全体の管理を行う看護部長の勤務時間
  • 専ら病院全体の管理を行う看護師長の勤務時間
  • 当直業務
今回の改定により、
  • 院内感染防止対策に係る委員会、院内研修
  • 医療安全管理体制に係る委員会、院内研修
  • 褥瘡対策に係る業務時間、対策委員会
  • 行動制限最小化委員会
などについては、施設基準を満たすために必要な月1回程度定期的に開催される、院内感染防止対策、褥瘡対策、安全管理のための委員会及び安全管理体制確保のための職員研修以外は計上できなくなったことに注意が必要です。
また、看護部長、看護師長の管理業務については計上できなかったものが病棟の管理業務を行う看護師長の勤務時間については計上できるようになりました。

ポイント5:様式9への申し送り時間の計上


申し送り時間数の計上についても注意が必要です。

勤務の引き継ぎのための申し送り時間は、申し送りを「受ける」側の勤務帯の勤務時間数に含めます。
申し送りを「送る」側は勤務時間数には含めてはいけません。(但し、一部職員間での申し送りの際、看護提供している看護職員は勤務時間数として含めることも可能とされています。)

勤務表自動生成の仕組み(2017.3.10)

 自動生成とはどんな仕組みなのか?勤務表作成に携わる人でなくても興味があるのではないでしょうか?当社の自動生成はGA(遺伝的アルゴリズム)を使用しているのですが、その仕組みを簡単にお話ししたいと思います。

勤務表を手作りするのはとても重労働


 まず、病棟師長さんはどうやって勤務表を作成しているのか?いろいろな方法はありますが、我々が多くの師長さんから聞いた中でも一般的流れをご紹介します。紙と鉛筆で作る場合もエクセルなどで作る場合も全体の考え方は同じだと思います。

1)まず勤務希望をベースにする。
2)全スタッフにそれぞれの土日の休みを割り振る。
3)チーム毎に夜勤を割り振る。
4)遅出を割り振る。
5)残りに日勤を割り振る。

 概ねこんな流れが一般的だと思います。1)ではスタッフの希望をできるだけ叶えてあげたいという気持ちが伝わってきます。そして2)では月1回は土日連休にする、土日連勤にしない、などの条件を満たすための措置だと思われます。そして3)で夜勤を満遍ななく割り振るとなります。ここでは主任以外に夜勤を割当て、難しい場合は主任を含めるなどといった別の配慮も出てくるはずです。次に4)日勤であっても数が少なかったりして対応できるスタッフや全員が担当できるとしても公平性が求められるシフトを割り振って、5)各スタッフに今月取得させるべき公休数を全て割り振って…最後に6)日勤で埋めてゆくわけですが、ここで日勤の最低配置数を確保できない場合は公休を取り崩すなどの作業が発生してくると思われます。
 言葉で書くと簡単に思えますが、日々の看護の質を均一にする…例えばベテランばかりが固まらないとか、初心者が夜勤に入るときはリーダーを一緒につけるとか、病棟ごとの細かなルールを反映しながらというのは実に大変な作業です。それほど苦労して作り上げても…最後のマスがどうしても埋まらない…最初からやり直しなどという事態になってしまうことも多々あると聞いています。

 実際に作業時間を計ってみたら想像以上の時間が費やされている現状に唖然とすると思います。ある病院様で調査されたと聞いたことがあります。純然たる勤務表作成時間だけで平均すると8時間ほどだったようです。もちろん連続してこの時間が取れる訳ではなく、日々の激務のなかでこの時間を抽出するわけですからとても大変なことです。さらには出来上がるまでは相当なプレッシャーも感じていらっしゃると思います。

コンピューターで作る場合には最初が肝心


 ではコンピューターはどうか?こちらは作成時間は至って短く、スタッフ数や条件、環境(コンピューターの性能など)にもよりますが概ね1分程度です。もちろん事前に作成条件が登録され、勤務希望も入力されている前提が必要です。勤務希望については、紙で回収して管理者が入力する方法もありますが、各スタッフがネットワーク内の別端末から入力できる仕組みもありますから、その場合は転記時間なども省くことが可能です。(こちらはまた別の機会に)

 とはいえ忘れていけない大原則は、自動生成は設定していない条件は考慮しないということ。こんな組み合わせ常識的にする訳ないでしょ!ということはコンピューターには通用しません。ですから最初はほんの少し大変ですなのですが、条件を作るときに自分の病棟の作成条件を言葉にしてみる=病棟運営のあり方を棚卸ししてみるという作業にもなりますから、無用な慣例を見直したり、配慮が一部分にしか届いていなかったことに気づいたり…思っている以上に有益な作業でもあります。

 自動作成のルールとは、例えば2交代のスタッフであれば、『入→明→公という順番を必ず守る』とか、『遅→日といった逆進のシフトの連なりを避ける』といったベーシックなものから、『リーダー以上には入→明→入→明という2連続夜勤を月に1回だけ許す。その場合は続けて2連休(公→公 とか 公→有とか)を与える』とか『夜勤に初心者が割り振られた場合は、その日の夜勤人数を1名増やす』などといた少し高度なものまで様々です。

 このような条件設定が完了した段階でやっと自動生成が実現するわけです。

自動作成の全体イメージ


 まずはこちらの動画をご覧ください。(これは生成エンジン部分を画像処理したものでソフトウェアの画面ではありません。)




 目まぐるしくシフトが入れ替わっている様がわかると思います。画面にもある通り、動きが早すぎるためスロー再生をしています。

 ここで注目していただきたいのはシフトが激しく入れ替わっても日ごとの各シフトの合計を変化させないように交換が行われているということです。

交叉


 こちらの画像は前と同じ生成過程を示しているものですが、色がついています。




 この例は2チーム制ですから各チームが別々に並行して生成が進んでいるのですが、動作としては、

1)ランダムに2人を選択(画面上はブルーになっている2人)
2)2人のオレンジ部分を交換してみる(これを交叉と言います)
3)交換した結果を評価(最初に設定した条件に照らし合わせる)
4)結果が良くなれば残し悪くなれば捨てる

 これを繰り返しています。

エラー得点


 こちらも生成過程を別の尺度で見たものです。先に説明した「結果が良くなれば残し 悪くなれば捨てる」の評価しくみです。勤務表に対して設定した条件がどれだけ守られていないか(エラーが多いか)が変化していく様子を表しています。



 一つの条件が叶えられた結果、別の条件が叶えられなくなった。ということもありますし、2つ叶えられたけど、より重要な条件が1つダメになったということもあります。

 ここでの注意点は、守られていない条件の数=評価ではないということです。 条件の間にはそれぞれ重要度を示す度合いが設定されており、場合によっては軽微な条件5つがダメになるよりも重要な条件1つがダメとなる方が悪い勤務表という評価になる場合もあります。

エラー集計


 こちらはその評価、すなわち各条件のエラーの合計の推移を表すグラフです。



 生成が進むに連れてエラーの総計が次第に0(ゼロ)に近づいてゆくのがわかります。ゼロまでたどり着ければ設定した条件は全て満たされた、理論上は完璧な勤務表が生成された。ということになります。

 とはいえ実際にはスタッフ数がギリギリであったり、勤務希望が多かったり、条件が厳しかったりしてエラーが全くないということはあまり多くはありません。

自動生成完了


 指定された世代数の交換を終えると結果がエンジンからソフトウエアに送られ、生成結果として表示されます。



 この結果をベースに手動で編集を行ったり、再度自動生成を行ったりします。再生成を行う場合は、条件を少し変えてみる場合と条件を変えずに再度生成を行う場合の2通りがあります。交叉のところで触れた通り、ランダムに2人選び、その中の一部を交換してみる…という作業が何千回も行われるわけですから同じ条件でも生成結果は毎回異ります。このため何度か生成を繰り返すことによって、条件を変えずとも良い生成結果が出てくることもあるのです。


 いかがでしたでしょうか?コンピューターよる自動生成の仕組みがなんとなくお判りいただけたのではないかと思います。実際には世代交代の仕組みや条件の反映のさせ方など多くのノウハウが反映されてソフトウェアが成り立っています。

勤務表自動作成を導入後の業務の流れ(2017.3.15)

 今回は勤務表の自動作成を導入したら病棟師長の業務はどう変わるか?を具体的にお話ししたいと思います。
 「コラム2自動生成のしくみ」でもお話しした通り、自動作成は導入時の設定がとても大切で、当社が設定を代行させていただく際にも先方の部門管理者の方に確認をとりながら相当の時間を掛けて設定を行います。
 今回のお話は、その設定が終わり通常の業務に当社のシステム導入が完了した時のお話しです。

Step1:前月実績の入力


 最初に前月実績の投入です。とは言っても勤務表を作成するのは翌月勤務表が始まる前でしょうから、実際は当月の実績に加えて、月内に予想される勤務予定と異なるシフトを投入することになります。
 この作業が大きく影響するのは、1つは公休数のカウントです。暦月で管理して翌月に繰り越さない病院様もありますし、年間で管理されていて月ごとの消化を数字的に決めていない病院様などさまざまですが、勤務管理にはとても重要な項目です。さらに繰越の設定をしている場合、例えば当月公休を取得できなかったスタッフについては、翌月その分を自動的に取得させるように条件が自動的に修正されます。
 2つ目は夜勤の連なり。2交代夜勤の場合で月末に「入り」が割り振られたスタッフには翌月の最初に「明け」が割り振られなければいけません。同様に「明け」の後に「公休」取得を遵守している病棟の場合は当月末日に「明け」のスタッフには翌月初日は「公休」となる必要がありますから。
 このほかにも休みと休みの間隔を指定していたり、特定シフトの連続を許していない場合など、多数あります。自動作成の場合は当然そこまで管理しますから、月またぎのシフトの並びに関しては注意が必要です。

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 このように予定と異なった勤務となった場所のみ下段(実績欄)にマウスで入力を行います。予定自体が途中で変更となった場合など、それを予定として保存する必要がある場合は予定の方を変更する形でも結構です。ソフトウェアは実績が入っいない日の勤務については、予定=実績と判断しますから、予定通りに勤務が行われた場合は実績は空欄のままで大丈夫です。

 当月の勤務が正しく入力されたら、次は勤務変更の確認へ移動します。

Step2:勤務変更の確認


 次の画面では勤務変更の確認します。上段には休職中や産休、育休中のスタッフ一覧が表示されます。私たちのソフトウェアではそれらのスタッフは勤務表に掲載されませんので、こちらで毎月確認を行います。
 下段には翌月以降に予定されている人の動きが並んでいます。入職、退職、休職、産休、育休、復帰、異動、異動(兼任)、兼任取消の各項目が表示されますから、不足している異動情報はないか?これ以降に確認するシフト配置などの条件に影響を与えそうな異動情報はないか?などを確認します。未登録の異動情報があればここから登録を行います。

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 動画では新たに入職登録を行う例を示しています。最低限必須項目のみを入力すれば勤務表に名前を載せることはできますが、自動作成を行うためには勤務可能なシフトや担当可能な回数などを入力する必要があります。さらに病院で定められたラダーや病棟でのスキル分類などを入力しておけば日々の配置でスキルに偏りのない勤務表を作成するのに役立ちます。

 勤務変更の確認を終えたら、次は条件の確認へ移動します。

Step3:条件の確認


 勤務表作成の条件にはとても重要なもの、例えば2交代夜勤で準夜勤(「入り」と表現される場合が多いです)の翌日は深夜勤(「明け」と表現される場合が多いです)でなければならない。のような条件は守られないと勤務表成り立ちません。一方、「AさんとBさんはできるだけ夜勤で一緒にしないように」というように1回くらい一緒になってしまっても仕方ない…と判断されるものもあります。
 我々の自動生成ではこの「必ず守らなければならないもの」=条件、「できるだけ守るように努力するもの」=目標と分けて処理をしています。条件としては先ほど挙げた2交代での【入】→【明】の並びや、「Cさんは日曜日勤務できない」といったスタッフ個別の勤務条件、さらには「月曜日は日勤が最低10人、夜勤入りは3人、夜勤明けも3人、さらに早出は1名…と行った日々のシフト配置なども条件として扱います。ここではそれら条件の設定を確認することになります。事前に設定された条件が日本語に書き下されて表示されていますからそれをひとつづつ確認してゆきます。

実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 スタッフの勤務条件(例えば勤務可能な夜勤回数や曜日など)などは変化することも多いと思いますのでここでしっかりと確認する必要があります。翌日の条件として相応しくないものがあれば設定内容を呼び出して編集します。また翌月のみ考慮しなくてよいような条件がもしあれば、一時的に不使用とすることもできます。

 翌月の条件が確認できたら、次は勤務予約に移動します。

Step4:勤務予約の入力


 毎月の作業としてはここが最も重要なステップとなります。
『勤務予約』=『スタッフの勤務希望』+『病棟都合の勤務指定』となります。
 入力はスタンプを押すような感じで必要箇所に入力してゆきます。当社ソフトではスタッフ由来の希望はピンク色の枠で、病棟由来の予約はグリーンの枠で表示しますから、一目でその予約がどちらの理由によるものかがわかります。さらにそれら希望、予約に対して1(実線枠)と2(破線枠)を用意しています。これは1の方は条件(必ず守る)、2の方は目標(次の項目で説明しますが、できるだけ守る、他の条件や目標が許せば叶える)という4種類に分けて入力が可能です。
 それぞれの予約の中身はさらに、受容と回避が分類できます。受容とはそのシフトを守る(orできるだけ守る)となりますが、回避はそのシフトを避ける( or できるだけ避ける)ということになります。さらに受容・回避に関してどちらも複数指定が可能です。例えば「遅出」と「夜勤入り」いうシフトを回避とすると、そこには指定シフト以外の「日勤」や「夜勤明け」、「公休」などの中から何かが割り振られることとなります。
 この入力で役立つのが前月の最終週の表示と各スタッフ毎の公休残やシフト集計を表示です。委員会や研修などの予定を別ウィンドウで表示させるイベント表示機能も備えています。

 こちらの動画の場合は師長がスタッフが記入した勤務希望を転記している設定となっていますが、提出締め切りが守られなかったり、希望申請の上限数が守られなかったり、勤務希望に転記する際に行を間違えるリスクがあったり…などという問題が起こる場合がありますし、それらが結果的に不公平感醸成の温床となる場合もあります。
 そこで勤務希望については各スタッフから各自で入力させることも可能となっています。各スタッフは一般的なウェブブラウザを使って指定されたURLから各自に与えられたIDとPWでログインして自分の希望を入力します。申請可能な数を指定することもできますし、締め切りを指定することも可能となります。それだけでなく各スタッフが指定ページを開いた時に「今月は祝日が多いので希望は少なめに」などというメッセージを表示させることもできます。スタッフ側からは各申請に対して「子供の遠足で…」などといったメッセージを入力することも可能です。(他のスタッフには表示されません)この機能を使用すれば、勤務予約の入力に関わる時間やミスが大幅に削減されると思います。こちらの機能はまた別の機会に詳しくご説明します。

「シフト配置検証」
 勤務予約の入力が終わったらStep2での条件と合わせて翌月の勤務表で守らなければならない条件(勤務希望1と勤務予約1は条件として扱います)が全て出揃ったこととなります。この段階で条件が破綻していないか(勤務希望が集中して配置すべきシフトが置けない…などというケースがないか?など)をこの段階でチェックする機能で、シフト配置検証と呼んでいます。勤務予約画面の下に配置されたボタンで確認ができます。
 シフト配置検証の結果エラーが出た場合は、エラー解消のヒントが表示されますので、それに従って勤務予約の調整を行ったり、条件を緩和したりの作業を行ってください。この作業は必須ではありませんが、この段階で条件エラーとなっている場合は、何度自動生成を行っても満足する結果が得られないこととなりますから是非利用していただきたい機能です。

実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 当月の勤務予約の入力を終え(シフト配置検証で確認も済ませ)たら、次は目標の確認へ移動します。

Step5:目標の確認


 前の項目までで自動作成を行うことも出来ますが、より詳細な条件を実現するための目標=生成の過程でできるだけ満たす項目 の確認を行います。Step2の条件と何処が違うのか?という疑問が湧くかも知れません。しかしこの項目こそが自動生成の真骨頂という見方もできます。
 条件と違うところは、相反する目標をも同時に処理できるという点にあります。例えば、「月曜日の日勤にはスキルが「リーダー」のスタッフを2名置きたい」「3人いるリーダーのうちDさんとFさんは日勤帯で同じにしたくない」という前者を実現すると後者が実現できない目標を同時に立てた場合など。この場合、2つの目標の重み付け=実現できなかった場合に勤務表の評価に課すペナルティ度合い を設定することによってどちらを優先すべき目標かがコントロールされます。前者の重みを例えば「6」として、後者が「3」とした場合にはそれぞれが実現しなかった場合には前者の方が後者よりも2倍のペナルティが課せられます。この場合は前者を実現した勤務表の方が良い勤務表と判断されます。では後者の存在価値がないのでは?と思えるのですが、他のたくさんの目標が同時に評価されますから、前者がどうしても実現できずに後者のみ実現した勤務表が全体として良い勤務表と評価されるチャンスも出てくる訳です。
 「休みと休みの間隔は5日以内」とか「スタッフ全員に土日祝の連休を1回は与える」とか「入明入明と2連続夜勤の後にはできるだけ2連休を与える」などといったできれば実現したいがスタッフ数や勤務希望の偏りによって全てを叶えることが難しいといった場合は、理想の形に近づくための目標をすべて設定して、さらに目標間の重み付けを適切にせっていすることにより可能な限り理想に近い勤務表を生成することが可能となってきます。
 勤務予約のところで説明した「希望2」や「予約2」というできるだけ…というものはこの目標と同じ位置付けとなります。ですから「勤務希望2・勤務予約2を守る」という目標がデフォルトで設定されていますから、他の目標と比較して重み付けを変化させて使用します。
 確認画面では、勤務表横方向(スタッフごとの目標)と勤務表縦方向(日ごとの目標)が別々に表示されていますから順にチェックを行います。もちろん条件と同様に各目標の内容を編集することや追加することも可能です。

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 このステップが終われば自動作成を開始となります。

自動生成


 自動生成の時間はズタッフの数や条件や目標の数、さらには生成サーバの動作環境によって異なりますが、標準的なスタッフ数で一般的な目標の場合は概ね1分半程度です。しかしながら生成スタートを複数の病棟で同時に実行した場合は、並行処理はされませんので順番に生成が行われることとなります。その際画面に○人待ちと表示されます。
 高度な条件を設定している場合などは生成に多少時間が必要となる場合もあります。例えば「夜勤に初心者が割り振られた場合は、夜勤担当者を1名増やす」などといった日々の固定数を変化させるようなもの(縦方向の変異条件と呼んでいます)であったり、「割り振られた公休の中からランダムに幾つか選んで特休に変化させる」(横方向の変異条件と呼んでいます)などが組み込まれた場合などです。

 システムが自動生成を終えると勤務表が表示されます。勤務表の表示は用途に応じて切り替えることが可能です。

1)標準モード:最初に表示されるもので、各スタッフのシフトが1行/1人で表示されています。

2)拘束モード:病棟での拘束時間を示すモードで、各スタッフごとにシフト、所属部門での日勤帯拘束時間、所属部門での夜勤帯拘束時間、他部門での日勤帯拘束時間、他部門での夜勤帯拘束時間という5行/1人で表示されています。
設定されたシフト情報により各時間が自動入力されますが、必要に応じて編集も可能です。拘束時間(こちらは様式9号の出力に反映されます。)でのポイントは勤務中の休憩時間も含まれているということ。ただし残業時間は計上できませんので注意が必要です。

3)実働モード:実働時間を示すモードで拘束時間モードとの違いは休憩時間が差し引かれていること。さらに詳しく言えば、拘束モードでは差し引くことになっている申し送り時間(送る側)もそのまま計上されます。こちらも所属部門での日勤帯拘束時間、所属部門での夜勤帯拘束時間、他部門での日勤帯拘束時間、他部門での夜勤帯拘束時間という5行/1人で表示されています。

4)予約モード:勤務予約で指定したシフトが生成の結果どうなったかを見るモードです。もちろん「必ず」で1つだけ指定されたシフトは必ず守られますが「できれば」で指定した希望や、「複数のうち何か」で指定したものなどはその結果を見ることができます。ここでは、希望、予定(結果)の2行/人で表示されます。

5)実績モード:この表示はStep1で入力した実績入力と同じものです。勤務表運用中に入力を行ったり、別途予定外の人員配置を実績(予定)として入力する使用方法もあります。予定シフト、実績シフトという2行/1人で表示されています。

 以上が生成結果の表示バリエーションでしたが、これ以外にも便利な表示を備えています。

6)インベントウィンドウ:これは研修や委員会などの予定を勤務表上に表示する機能です。委員会出席者が公休となっていないか?などを確認するのに使用します。イベントは部門固有のものだけでなく病院全体に通知されるイベントも表示されます。前者は自在に追加編集が可能ですが、後者は原則見るだけとなり、追加編集するには別の権限となります。イベントは繰り返し設定も可能なだけでなく、様式9号を出力する際に出席者の拘束時間から指定時間を自動的に差し引くといった機能も持っています。

7)自動生成結果レポート:これは表示された勤務表の生成結果を詳細を別ウィンドウで表示します。目標の改善率(100%となっていれば、条件だけでなくせってした目標も全て満たされたことになります)、横方向のエラー(達成できなかった目標)、縦方向のエラー、自動生成の過程を示すグラフ(よい勤務表が表示されない場合にボトルネックとなっている目標などが無いかなどを見つけることができます)、自動生成の各設定、シフト一覧、スタッフ一覧、各スタッフの勤務条件一覧、条件目標の一覧と続いています。

 このほか手動で編集を行った場合に条件や目標の評価結果がどう変化したかを見るリスク表示なども備えています。

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




再生成~編集~採用


 最初の1回で良い勤務表が出ない場合は、再生成を行います。全く同じ条件なります。これは遺伝的アルゴリズムを利用した自動生成の特性で生成過程で偶然の要素が盛り込まれるためです。(「勤務表自動生成の仕組み」もご覧ください)
 ですから、最初に目標改善率98%となっても再度生成をすると100%となることもあります。(もちろんさらに悪い結果となる場合もあります。)そのため数回はそのまま再生成をして様子をみることをお勧めします。再生成は全体でなくても、例えばAチームの方は好ましい感じなのでBチームだけ再生成といった選択も可能です。
 何度か再生を繰り返したが改善しない…生成結果レポートを見ると相反する目標が立っている…固定配置を減らさないと規定の公休を付与できないなどという場合は別画面に条件・目標一覧を呼び出して編集を行うことが可能です。この場合は複数箇所を同時に変更修正を行わず1箇所づつ変更〜保存して再生成を行う方が結果的に良好な結果に早く到達できます。(勤務表は名前をつけて幾つでも保存可能ですからそれぞれを出力して比較検討することも可能です)

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 自動生成の結果を利用して一部分をご自身で手直しすることも可能です。変えたいシフトを左クリックするとシフト一覧が表示されますから、当てたいシフトを選ぶだけです。1箇所修正を行うと縦横のシフト集計が変化しますから、固定配置は守られているか?各スタッフの勤務回数は大丈夫か?などをチェックしながら作業を進めます。
 同様に目標のシフトを右クリックすると、別のチームや別の病棟へ応援に出すことが可能です。例えば自分の病棟のSさんを別病棟に応援に出すと、応援先の勤務表にSさんが表示される…といった感じです。応援先では(応援に出された日に限り)自在にシフトを割り振ることが可能ですし、その結果が先に説明した他部門での日勤帯勤務時間や夜勤帯勤務時間に反映されてきます。

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 ここまで作業が進めば勤務表をエクセル形式で出力することがが可能となります。勤務表全体だけでなく、チームごと、チームの組み合わせての出力も可能ですから用途に合わせて指定を行います。

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 最後に「採用」ボタンを押せば翌月の勤務表としてシステムに登録されます。複数保存をしている場合は採用する勤務表を画面に呼び出してからボタンを押してください。

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 採用を行えば、別途出力メニューから様式9号を出力できるようになります。イベント登録で拘束時間からマイナスを指定した場合は、この段階で正しい時間数が送られているかを確認してください。


 いかがでしたでしょうか?勤務表システムの導入は師長さんが負荷が軽減されるだけという考え方は正しくありません。毎月多くの時間を割いていた勤務表作成作業が軽減されればその分患者さんやスタッフ一人一人に目を配ることが可能になりますが、ITを使用することにより公平性の担保ができること、大きな条件に引っ張られて忘れてしまいがちな微細な条件を考慮することが可能になるなどのメリットもあります。条件や目標を進化させてゆくことによりスタッフを育成する、離職を防止するといった効果まで期待ができるようになります。そのため私たちは看護師勤務表は単なる勤務スケジュールではなく、病棟戦略を出来る最も身軽で実践的なツールであると考えています。

NM Personal:スタッフからの利用(2017.3.22)

 今回は勤務表の自動作成を導入したら病棟スタッフはどう変わるか?をお話ししたいと思います。
 スタッフは変わるの?と思われるかもしれませんが、自動生成導入に於いてスタッフが得る恩恵は大きく2つ、1つめは些細な条件まで忘れず考慮されるため、良い勤務環境が実現出来る可能性があること、さらに勤務表作成時に公平性が担保されることです。
 もう1つは公平性の担保とも関係があるのですが、スタッフから直接勤務希望を申請することが出来ること、自分の勤務を画面で直接確認できることです。さらに部門全体の勤務表をpdfで閲覧出来る機能も持っています。
 (病院や部門管理者の方針によりこの機能の一部もしくは全てに於いて制限されている場合があります)

 これらの機能は看護配置マイスターを直接スタッフが操作するのではなく、同サーバーと同じネットワーク上にあるPC、タブレットやスマホなどからウェブブラウザを使用して行います。そのためサーバーをインターネット上のクラウドサーバーにてご利用いただいている病院で、病院側が認め他場合は、各スタッフが自宅や外出先からも操作・閲覧が可能となります。

準備:勤務希望受付準備


 勤務希望を受け入れるためには部門管理者の操作が必要となります。勤務予約(スタッフ都合の勤務希望と部門都合の勤務予約の両方を入力する画面です)から受付開始を行います。
 勤務予約画面左上にある「受付申請」ボタンで「スタッフからの勤務希望の受付とメッセージ発信」ウィンドウを開き「受付開始」ボタンを押します。この際にコメントを入力しておけばスタッフが申請画面を開いた際に最上部に表示されます。申請締切日や翌月の行事、申請に関する特記事項があれば入力してから「更新」ボタンを押します。これでスタッフからの勤務希望申請の受付が開始となります。

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 ここで注意しなければいけないことは申請受付中の状態であってもこの画面で勤務予約を入力出来てしまうことです。スタッフが公休申請をしていても部門長が勤務シフトを指定してしまうとそちらが優先されてしまいます。同様に申請受付前に何らかのシフトを指定した場合、その日に関してスタッフは別の希望を出すことが出来なくなります。したがって申請受付中には管理者が勤務予約画面を操作しないことが望まれます。

スタッフ操作:勤務希望申請


 スタッフは指定されたURLにウェブブラウザで接続、個別に与えられたIDとパスワードを使用してログインします。
 メインメニューから「勤務希望申請」を選択して申請を行いたいに日にちを選択します。するとその日に他のスタッフが勤務希望を出しているかが表示されます。(他スタッフの希望表示については設定により非表示となっている場合があります)
 希望の種類(かならず/できれば 当てる/避ける)と希望シフトを選択して送信を押すと希望がサーバーに届きます。申請に関してメッセージがある場合は同時に送ることが可能です。このメッセージは他スタッフには開示されません。

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 なお、「かならず」として申請できる個数が設定により制限されている場合もあります。その場合は「できれば」で申請するシフトと「かならず」で申請するシフトそれぞれどれにするかを考える必要があります。「できれば」で申請した場合であっても、他スタッフの申請状況や部門の看護配置などを考慮して問題がなければ希望シフトが当てられます。

勤務希望の反映:勤務予約画面の変化


 スタッフからの申請が行われると、勤務予約画面が更新されます。(最新の情報を確認するためには画面のリロードが必要です)
 希望に関してメッセージがある場合はマスの左上に緑のマークが表示されています。マウスを持って行くと内容を見ることができます。

実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 このようにしてスタッフからの直接勤務希望を申請することが可能です。メールや紙による申請の場合と比べて集計と転記の手間が省けますし、その際に生じるミスも排除できます。また「かならず」の申請個数を指定してあればそれ以上の申請が出来なくなりますから、スタッフ間の不公平感も払拭できるかも知れません。

受付停止


 決められた(もしくは毎回告知した)期日が過ぎたら希望申請の受付を停止します。操作は受付開始時と同様に画面左上にある「受付申請」ボタンで「スタッフからの勤務希望の受付とメッセージ発信」ウィンドウを開き「受付停止」ボタンを押し、右下の「更新」を押して完了です。
 この作業によりスタッフからは申請が出来なくなります。事情により再度申請を再開するには再び「受付開始」で更新を行ってください。

 実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




勤務表の公開


 この後自動生成などを使用して翌月の勤務表が完成したのち、その勤務表をスタッフに公開することも可能です。
 手順は採用された勤務表が表示されている編集画面の右下にある公開ボタンを押します。


勤務表の公開
(※クリックすると、別窓で大きい画像を見られます。)


 公開処理が行われ「公開済」と表示されればスタッフからの閲覧が可能となります。

スタッフ操作:勤務表確認


 スタッフは勤務表申請と同様に指定されたURLにウェブブラウザで接続、個別に与えられたIDとパスワードを使用してログインします。
 メインメニューから勤務表確認を選択すると翌月の自分のシフトを確認することが可能です。画面下にある「全体勤務表」を押すと、部門全体の勤務表がpdfファイルにて表示されます。(全体表示については設定により非表示となっている場合があります)

実際の作業イメージは下記の動画をご覧ください。




 いかがでしょうか?管理者にもスタッフにもメリットをもたらすこの機能は当社「看護配置マイスター」導入の大きな動機付けになると考えています。

推薦のお言葉をいただきました②

姫路獨協大学教員
秋田 啓次

 私が師長を任されていたときは、勤務表の作成に関しては、なかなか日常業務内で行うことができませんでした。ナースコールや患者様、職員の呼びかけに中断されて集中することができず、仕方なく勤務終了後に遮蔽された空間にこもって作成する・・・ということがしばしばでした。そのくらい勤務表作りは困難であると同時に、そこまでしてでも、その質を向上させる必要があ ることを確信していました。

この「勤務表の質」について考えると、労務管理、リスク管理、人材資源管理の3つの視点が あると思います。この3つの要素それぞれの向上を考え、マッチングさせた結果として、看護師 のホスピタリティ向上があると考えます。すなわち、勤務表は病棟目標を達成する戦略そのもの であり、病院の目標のための最も身近な道具であるといえるのです。

OMS の「看護配置マイスター」には、幸いにも開発中に出会うことができました。そのため、 看護管理の現場経験者として意見を半ば強引なほど、反映させることができる機会に恵まれたの です。

勤務表は、いつの時代、どこの診療科、どの病院においても常にベストセラーです。その理由は、たくさんあります。たとえば、勤務表を受け取る看護師サイドにとっては、横軸が今月のライフプロセス(スケジュール)であり、縦軸は、病棟での質のプロセスとなります。どのような1ヶ月になるかということと、どのような病棟での一日になるかということの2つの概念の歩み 寄りと妥協の結果の最終案であると言えます。

また、勤務表は、2次元で作成されますが、本人のスケジュールや個人目標、患者の療養の質 の向上、看護管理上の3つの視点の達成など、幾重にも重なったキュービズムになっているのです。これらのキュービズムという立体を2次元で表現するために、看護師長は時間をかけ、宇宙 空間を彷徨うが如く考えに考え抜いて作成されます。

もしこの勤務表があらかじめの条件設定をするだけで、約1分間で作成されるとしたらどうでしょうか?その勤務表は、看護師長のねらい通りに事前入力に合致した条件をクリアしているだけでなく、作成された勤務表は、あくまでソフトが作成したものであるため、師長の感情移入 のない、公正性の高いものになっているのです。

さらに、この「看護配置マイスター」は、個人の性格分類を4つに区別し、相補的に補完し合えるだけでなく、相性のマッチングまで考える優れたものになっています。私が病棟管理者をしていたときには、労務管理上のソフトしか発明されておらず、作成された勤務表を相性や個性で修正する必要がありました。そのため、いくら短時間で勤務表が作成されても、その修正に多くの時間と労力を費やしていました。 当時からこのようなソフトがあったらともっとベッドサイドを訪問し、医療の質の向上目指すこ とができただけでなく、看護師の個人面接もゆっくり膝をつき合わせて対話をすることが出来たことでしょう。そうすれば、お互いに不幸な離職を防止できていたかもしれません。


【 秋田様プロフィール 】
看護師として京都大学病院、東京大学病院の手術部と精神科に従事し、公的機関の脳神経外科・整形外科で病棟課長、精神科で看護師長を経験。
教育では、精神保健領域、看護管理等を非常勤講師として担当。文京学院大学大学院で医療経営を3年間学んだ後、 医療法人の理事長補佐と施設長を経験し、公的病院で総務業務を覚えた後、現職。
リスクマネジメント協会リスクマネジメントフェロー、医療経営実践協会現任教育関東支部ファシリテーター
著作に『老年・成人看護学 12』共著、『心のナースコール』共著など。

推薦のお言葉をいただきました①

東邦大学大学院特任教授
安田 美弥子

 先日、新しく開発された病棟の勤務表作成ソフト『看護配置マイスター』の試行検討会に参加させていただきました。 いろいろの条件をインプットしてモデルの勤務表が示されたときに思わず「さすがコンピューター!」とうなってしまいました。

私自身は保健婦として働いていたので、勤務表つくりの大変さは友人の嘆きとしてしか経験がありませんが、公平な勤務表を作ろうと何日も悪戦苦闘してもなかなかスタッフの満足が得られないことの大変さには同情していました。

『看護配置マイスター』では、日勤だけとか夜勤だけ、などの個人の勤務条件だけでなく、新人だとか熟練などの看護師スタッフの経験、さらに内向的と外交的、情緒的と安定的などスタッフ の個性も条件として入力することができ、瞬時に勤務表が出来上がります。

さらに労務管理、医療安全管理、職場管理上の作成条件が満たされていない場合には警告、要注意のアラートとその内容が表示されます。 それらのリスクを回避や受容を判断し、条件に考慮した勤務表ができます。

また、翌月分のみならず 4ヶ月先までの勤務表が自動生成できますので、将来の入職、退職を 考慮した要件監視が可能になり、スタッフの補充必要度の診断ができ、早期にまた適切に採用条 件を決めることが可能で、計画的な人員確保ができるそうです。

将来的には、スタッフが生き生きと楽しく勤務できた条件や、「ヒヤリ、ハット」が生じてしまったときの条件などを後から簡単に振り返ることができるような機能を盛り込んでいきたいとのお話を開発担当の方からお聞きしました。カンファレンスやミーティングに活用すれば、医療事故を最小にして、スタッフが生きがいを感じられるような職場つくりに役立てることができるのではないかと思います。

どんなによいソフトでも使いこなせなければ意味がありませんが、『看護配置マイスター』は 導入時には担当者が病棟の条件を考慮して一緒に勤務表を作成してくれるといいます。

病棟勤務の経験はない私ですが、「一度試してみたらいかがでしょうか?」とお勧めしたいと思います。


【 安田先生プロフィール 】
東邦大学大学院医学研究科看護学専攻特任教授 保健師 医学博士(公衆衛生学) 東京大学医学部保健学科卒業。
横浜市および東京都北区保健師、東京都立保健科学大学教授、順天堂大学医療看護 学部教授等を経て、現職。
日本アディクション学会理事長、日本外来精神医療学会理事、等を歴任。
著作に『愛情の病理・共依存症』『家族が認知症になったとき』など。

導入事例インタビュー④ 社会医療法人同仁会 木更津病院様(千葉県)

社会医療法人同仁会 木更津病院 コンピューターシステム管理者
薬丸 岳春 様

インタビュアー マトリクス 楊 楽
(取材日2015年8月24日)


楊:本日はお忙しいところお時間をいただきありがとうございます。木更津病院様に弊社看護配置マイスターを導入させていただいて約半年が経ちました。本日はシステムご担当の方から見た弊社製品のご感想などお聞かせいただきたく思っております。どうぞよろしくお願い致します。
まず始めに、勤務表の自動生成の導入経緯についてお聞かせいただけませんか?

薬丸様 勤務表を作るのに師長が苦労しているというのは昔からで、いくつか試していました。今回の直前まで使用していたソフトも導入時には期待していたのですが、7病棟の師長の中で自動生成した勤務表を採用した師長は一人もいませんでした。
結局出来上がったものを転記するか、勤務表を考えるときのツールとして使用する程度の利用となっていましたが、勤務表を考えるときに縦横の集計が出るのは便利でしたし、様式9の出力など、導入メリットはありました。
しかしながら勤務表作りは速い師長でも夜勤の時間をまるまる使って1日、そうでない師長は2日か3日かけて作成しているという状況は改善されることはなく、何とか自動生成を導入できないかと考えていました。

楊:初めて弊社製品をお知りになったのは展示会でしたでしょうか?

3年前のモダンホスピタルショーでしたね。ブースだけでなくセミナーにも参加させていただいたのですが、その時に看護師さんがプレゼンされていたのを拝見して、看護師さんが一緒に作っているソフトなら大丈夫そうだと思ったのが最初の印象です。
その後当院までご説明いらしていただいて、先日の納品までに3年掛かってしまいました。当時は使いやすいという印象ではありませんでしたが、使い込めるというか、工夫してどんどん改善してゆける道具という感触を持ったため採用させていただきました。
現在は私が使用してみて、実際に師長が作成した勤務表と比べて評価を行っているという段階です。

楊:使い心地や生成結果についてはいかがでしょうか?

薬丸様 まだ使いこなしているという段階ではないですが、かなりのところまで出来てきています。さらにこれが限界ではなく、まだやれるという印象を持っていますからいろいろと研究をしているところです。
師長の頭の中にある条件を素直に表現したのでは上手く生成できないんです。システムがどういう処理をしているかを想像しながら、師長が望んでいる条件を表現する必要があります。
導入時に全体の流れを理解するための研修をしていただきましたが、師長達があの手順で上手く勤務表が自動生成できるような環境を整える裏方としての仕事が私の役目です。師長が頭を悩ますようではいけませんから。
実際、師長はかなり細かい所まで見ています。この人は子供が居てお金かかる時期だから他に影響が出ない範囲で少しだけ夜勤多めにしようとか。そのあたりの条件まで汲み取って反映させてあげる必要があります。

楊:全ての病棟様の初期設定を薬丸様が行い、生成がうまく行かない場合にもその都度薬丸様が再調整を行うという運用をされるのですよね。他の病院様ではそのような動きをされる方がいらっしゃらないケースも多いので非常に心強い運用形態ですよね。

御社が提供されている運用サービスが有効になりますね。

楊:勤務表作成のアウトソーシングサービス「おまかせ」のことですね。ありがとうございます。今後の課題としては、うまく初期設定が出来ていない幾つかの病棟様について見直してゆくという事でしょうか?

業務上の勤務を作るという部分は既にクリアしていますから、そのまま運用して不具合が起こるということではないのですが、師長が望む公平感とかキメの細かさ、配慮が行き届いた勤務表にするというところが次の目標になりますね。
師長が作った勤務表を見ると、夜勤の分布とかがぱっと見た目でキレイだったりします。それに比べて自動生成だと前半とか後半とかに偏りがちになっていたりして…そのあたりの解消も行って行きたいです。

薬丸様

楊:夜勤の偏りが見られるケースでは、夜勤以外の条件や目標に影響されてしまっている可能性がありますね。当社側でもチェックしてみます。理想としては完璧な勤務表を自動生成するのではなく、数カ所変更していただければそのまま活用いただけるようなベースをつくるような結果を目指しています。

仰る通り、師長が修正しやすいものを作る、というのが私の目標です。夜勤を動かすと大変なことになりますから、日勤と公休だけ少し変えれば良い、たとえば余っている公休を日勤に振ってゆくだけでできてしまうようなレベルまで行きたいと思っています。師長たちを絶対に喜ばせますから、期待してください。

楊:システムを深く理解していただいている方に操作いただいているので我々としても心強いです。我々も精一杯サポートさせていただきますから、今後ともよろしくお願い致します。本日は貴重なお時間どうもありがとうございました。


社会医療法人社団同仁会 木更津病院
【 社会医療法人社団同仁会 木更津病院様概要 】
地域の中核的な精神科単科病院として、医療・福祉行政とも連携しながら先進医療サービスを提供。精神科デイケア、ソーシャルワーク、訪問看護を備える。
精神科床数369床(指定病床数15床)、精神一般病棟(15対1)、精神科救急入院料病棟、精神療養病棟、精神科応急入院指定、精神科作業療法、精神科デイケア(平成27年11月1日現在)
〒292-0061 千葉県木更津市岩根2-3-1
TEL : 0438-41-1551
http://dojinkai-psy.jp/kisarazuhp/

導入事例インタビュー③ 公立神崎総合病院様(兵庫県)

公立神崎総合病院 2階南病棟師長
井上 好美 看護師

インタビュアー マトリクス 坂 一朗
(取材日2015年8月24日)

坂:本日はお忙しいところお時間をいただきありがとうございます。神崎総合病院様に導入させていただいて、研修などを終え実質的な運営が始まってから約3ヶ月が経過いたしました。本日は実際の看護の現場での使い勝手や導入効果などをお聞かせいただければと思います。まず始めに、「看護配置マイスター」の使い勝手はいかがでしょうか?

井上師長 ソフトの操作に関しては、少しずつ慣れてきたというところです。毎月の繰り返しの作業ではなく、スタッフの異動や条件の変更など頻繁に使用しない機能の操作についてはまだ不安があります。
他のスタッフも含めパソコン操作に精通している訳ではありませんから、不安なく使いこなすまでには導入から半年くらいは必要かも知れませんね。

坂:勤務表作成の作業時間は導入前と比較していかがでしょうか?

成果を実感しています。導入前は勤務表作成に3〜4日掛かっていたのですが、今は1〜2日になった感じで、作業時間全体が半分位になったと思います。
自動生成の結果については、ソフト上では目標の改善率が93%とか出て来るのですが、感覚的には50%程度と感じています。でも、土台は出来上がっているので何箇所かの編集作業を行って完成させるということになります。夜勤時間なども絶えず表示されますから、勤務表作成作業はとても楽になりました。

坂:目標の改善率は重み付けの大きなものが改善されるとスコアが上がりますから、感覚的な改善率とは違った印象となってしまうのかも知れませんね。もともと自動生成だけで完成を目指すのではなく、まさに井上師長がおっしゃる通り“土台”を自動生成することを目指してはいるのですが、生成結果が感覚的に50%となると、まだまだ設定等を見直しできる余地がありそうですね。

システムを使い始めた当初、些細な条件も全て取り込もうと細かく条件を作りすぎてしまったようです。それぞれの重み付けの組み合わせがとても複雑になってしたために期待する結果が得られなかったのではないかと考えています。今は時間管理を念頭に絶対に外せない条件をできるだけシンプルにして自動生成、後で細部を手動で編集するスタイルになってきました。

坂:条件が増えてくるとそれらの間の重み付けが複雑になってきますが、その克服ができればさらに自動生成の精度も向上すると思われます。
ところで、導入前にお使いになる師長様を中心として研修をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

研修の模様

実際に使用を始める前でしたから、あんなことができるんだと全体をイメージするのに役立ちました。シフトの作成など導入後はあまり使わない機能を経験できたのも良かったと思います。ただしスタッフのシフトパターンの登録など、自動生成に重要な働きをする部分などについては、いざ自分の病棟になると研修のようにはスムーズには行きませんでしたけど。
もし研修がなければ、後から「最初に言ってくれればよかったのに」ということが沢山出てきて混乱したかも知れませんね。

事前研修以上に、導入後の電話によるサポートがとても親切で助かっています。サポートを受けながら何度も設定変更や生成を繰り返した結果、やっと作業がスムーズに出来るようになってきました。あの作業を一人でマニュアルを見ながら行うのは無理だったと思います。

坂:出来る限り手厚いサポートをさせていただくように心がけているのですが、実際にサポートに関してお褒めの言葉をいただくのはとても嬉しいです。

あともうひとつ、導入後にいろいろとお願いしたエクセル出力の帳票類の修正にも快く対応していただいたことはとても感謝しています。

坂:サポート同様、ユーザー病院様に合わせた個別の対応をさせていただくのは、我々の得意とするところです。今後ともさらにお役に立てるよう内容の更新とサポートにも注力してゆきますので、どうぞよろしくお願いします。


公立神崎総合病院
【 公立神崎総合病院様概要 】
姫路から但馬地域の基幹病院として、内科・外科・整形外科を3本柱に地域医療の充実を図り、病診連携、地域医療の質の向上に注力。
病床数155床(3病棟)の医師23人 看護師 119.1人 (平成27年4月1日現在)
〒679-2493 兵庫県神崎郡神河町粟賀町385番地
TEL : 0790-32-1331
http://www.kanzaki-hp.jp

導入事例インタビュー② 医療法人財団圭友会 小原病院様(東京都)

医療法人財団圭友会 小原病院 看護部長
光冨 京子 看護師

インタビュアー マトリクス代表 小林 孝弘
(取材日2014年7月2日)

小林:小原病院様での看護配置マイスター稼働開始から○ヶ月が経過致しましたが、本日はアプリケーションの使い勝手と共に、療養病床に於ける勤務表作成の特徴などを中心にお話をお伺いできればと思います。どうぞよろしくお願いします。まず始めに、アプリケーションの使い勝手はいかがでしょうか?

光冨看護部長1 最初は戸惑う事も多かったのですが、毎月使用してゆくに従って、やっと少し慣れて来たというのが本音ですね。各シフトに色が付いているので、夜勤や休日などが直感的に区別出来るのはとても便利に感じています。

小林:シフトに関しては、表示が○や▲とった記号で表現されている病院様もあれば、1とか5とかの数字で表現されている病院様、もちろん、漢字で表現されている病院様などまちまちです。今までお使いの記号をそのまま引き継いで使用していただくことも可能ですし、背景色や文字色も自由に組み合わせていただけますから、導入に際して記号の違いによる不安は無いだけでなく、日勤や夜勤、公休などそれぞれの系列シフトを同系色にすることで操作性が向上すると思います。ところで、納入させていただいた時に比べて生成条件がかなり増えていますが、看護部長様ご自身で追加いただいたのでしょうか?

光冨看護部長2 病院のシステム部長に手伝ってもらった部分もありますが、慣れてくれば自分で新しい条件の追加や既存の条件の修正も出来るようになりました。作ろうとしている条件が勤務表の縦方向か横方向かという基本的な理解が出来れば、それに該当する項目をメニューから選べば良いのですね。そこまでの理解が出来れば、条件設定そのものは、予想したよりも簡単に作成することができます。ただし、土日の連続を指定したつもりでも前週の日曜日と今週の土曜日になってしまったり、細部に於いてはまだまだ使いこなしているとは言えませんね。

小林:曜日指定においては日、土を選んだ後ドラッグして順番を入れ替えるなど細かなテクニックが必要になるケースもありますね。より判りやすい操作になるよう頑張ってはいるんですけど。

あと、目標に対する重み付けに関しては、なかなか思うように行かないですね。バージョンアップで追加されたイベント機能などは開いてみたけど、どうやって使用するかなどはよく判らないという状況です。

小林:重み付けに関しては、ひとつの条件が上手く反映されないからといって、重み付けを大きく増やしても上手く行かないというケースが多いんです。少しづつ増加させて様子を見ていただくとともに、一つを上げた分、他の条件の重みを減らしていただけると比較的上手く行くケースが多いようです。迷ったら、サポート宛ご連絡いただければ適切なアドバイスをさせていただくことが出来ると思いますので、お気軽にご連絡下さい。  ところで、毎月の勤務表づくりの流れや、小原病院様の勤務表の特徴についてお聞かせいただけますか?

最初にスタッフから上がって来た勤務希望を入力します。当病院では基本的に希望は100%叶えてあげるようにしています。その後、夜勤と土日の公休を勤務予約で入力します。あとは自動生成で出来上がった勤務表を見て、気に入らない部分を手修正しています。

小林:全員に土日の公休を最低1回という目標設定がされていますから、土日の公休は手入力しなくても大丈夫だと思いますので、一度トライしてみていただけますか?

紙勤務表 次回からそのようにやってみます。いつもはこの段階で勤務表の半分以上が埋まる感じです。固定勤務のスタッフも現在は予約として入れていますが、これはスタッフ条件をちゃんと入力できれば、不要なのですね? 当院は療養病床のため、看護補助者の数が急性期に比べるととても多いですから、一つの病棟に看護師の勤務表と看護補助者の勤務表の2枚が必要になってきます。さらに、それぞれは独立したものではなく、2枚を串刺しにした相性などの条件も必要になってきます。このソフトはその点まで考慮してくれるんですよね?

小林:相性やスキルに限らず、各条件や目標も勤務表が分かれていても同じ病棟であればコントロールできるのは大きな特徴の一つです。小原病院さんは、勤務表が暦月ではないんですね。

毎月21日始まりというのは珍しいかも知れませんね。初期設定でそうしていただいているので、この点も違和感なく導入できた理由かも知れませんね。気付きませんでした。

小林:要件監視機能についてもご活用いただいていると聞いていますが、お役に立てていますか?

看護師の不足に関しては、切実な問題ですから、看護配置要件が 満たせなくなるのが何ヶ月先かという予測が表示される機能は、無理な採用活動が軽減されますから、採用費用の面では大きなメリットだと感じています、それにも増して精神的ストレスが軽減されることも管理者としては助かっています。  勤務表の名前の順序を変えたつもりが、勤務希望用の白紙の勤務表を出力してみると変わっていなかったり、まだまだ判らない部分も多いですが、様式9を始め各種帳票が直接出力出来るのも現場にとっては助かります。

小林:より使いやすい仕様となりますよう、さらに進化させてゆく必要がありますね。頑張ります。本日は貴重なお時間ありがとうございました。


小原病院
【 小原病院様概要 】
東京都中野区にある昭和30年開業の都心型病院。
現在は”生活の場としての療養”に特化した医療を提供。
地域密着型の訪問診療も展開。病床数110床。
医師4人、看護師30 人、看護補助者34人、薬剤師2人、診療放射線技師1人、臨床検査技師2人、管理栄養士1人、理学療養師1人、事務20人(平成26年7月1日現在)
〒164-0012 東京都中野区本町3-28-16
http://www.obara.or.jp